露天採掘およびコンベア装置
露天採掘およびコンベア技術は、石炭、砂、鉱石や穀物などのバルク材料を搬送するためのソリューションを提供します。採掘は通常、困難な気象条件下で、かつ遠く離れた場所で行われるため、高信頼性で高性能なベアリングは基本となる前提条件です。嵐、地震や極端な温度などの環境要因によって、ベアリングには厳しい負荷がかかります。これはまた、シールシステムにも適用されます。この点は、設計において考慮に入れる必要があります。
露天採掘およびコンベア装置のための当社のソリューション
バケットホイールエクスカベーターは世界最大のショベルの1つです。主要な使用分野は、鉱山および露天採掘場における原材料の採掘です。1日あたり最大24万トンの大きな搬送能力を誇るバケットホイールエクスカベーターは、特に亜炭の採掘に適しています。
このショベルタイプでは、ティッセン・クルップ ベアリング製のベアリングが様々な箇所に使用され、数百メートルそして数千トンもあるこの重機の効率的な運用を可能にしています。これは、特に汚れの侵入に対し保護が必要なバケットホイールのベアリングに始まり、車台上部の構造物の旋回を可能にするガントリーベアリングにまで及びます。表土のハンドリングにおいて必要となるコンベヤベルトとスプレッダでは、ピボットベアリングが使用されます。さらなる用途としては、バルク材の貯蔵場所においてハンドリングや混合に使用されるブリッジバケットホイール装置およびドラム型回収装置、さらにバケットホイールが固定された、一部では100メートルにもおよぶブームが挙げられます。バケットホイールには更に、様々回転軸を持つ複数のロータリージョイントが使用されます。
この技術における大きな課題は、採掘作業時のほこりや汚れへの対策です。当社は、故障によるダウンタイムを回避するため、当社の持つ経験をメーカーとの協力において活用します。
バルク材料を効果的かつ材料に負荷をかけず、また粉塵を抑えつつ船舶で輸送する場合には、船舶用ローダーおよびアンローダーが重要になります。石炭、鉱石、リン、硫黄および肥料に加え、穀物等の食料は、連続的に稼動するコンベヤベルトを介して供給され、ブームによって船の開かれたハッチへと運ばれます。材料は、そこから、自由落下によって、あるいは縦樋またはシュートを通って船の貯蔵庫に送られます。
最適な充填を行うためには、ブームの下で船を移動させる必要があります。しかし、代わりにアンローダーのブームが移動することで、面倒な船の取り回しを回避することができます。ここでティッセン・クルップ ベアリング製の旋回ベアリングが役に立ちます。
円形ブレンディングスタッカ・リクレーマでは、材料の積み付けと払い出しを同時に行えます。これは、石灰石、粘土や石炭等の主要材料の貯蔵と均質化に加え、石灰石、マールと粘土の混合にも使用されます。大型の円形ブレンディングスタッカ・リクレーマでは、1時間あたり最大2,500トンの高い積付能力と最大1,500トンの高い払出能力を実現できます。円形ブレンディングスタッカ・リクレーマの利点は、堆積物の変更がない点です。したがって、積層される材料には化学組成の変動が生じません。長形のモデルと比較して円形ブレンディングスタッカ・リクレーマは面積あたりより大きな備蓄を可能にします。スタッカ・リクレーマの連続的な円運動と旋回動作は、多くの場合、汚れの負荷が高い環境で行われます。そのため、使用されるベアリングには高い要件が課せられます。ティッセン・クルップ ベアリング製の旋回ベアリングは、その耐久性と信頼性によって、このような条件での使用に最適であると言えます。
サイロは、バルク材料の貯蔵および混合に使用されます。これには、セメント、石灰石、プラスチックペレットや飼料が含まれます。サイロは基本的に上から充填され、下から排出されます。材料が取り出されるとき、均一な流れと異なる充填層の最適な分布が重要です。これは、スクリューコンベアや他の機械的機構によって達成されます。それによって、異なる時間に充填された材料が混合されます。そのために必要となる連続的な回転動作を可能にするために、ティッセン・クルップ ベアリング旋回ベアリングが使用されています。これらは、長い耐用期間およびバルク材料に対する高い耐性が特徴であるため、この用途には最適です。
マイニングショベルという名称は、材料重量が50トン以上のショベル容量を持つ最大級の油圧ショベルに使用されます。この機器は、石炭、鉱石およびその他の原料を搬送するために主に鉱山で使用されています。バケットホイールエクスカベーターに対する利点は、より機材の高い機動性です。そしてこれは、走行装置と上部構造を接続し、全作業領域での旋回を可能にするベアリングによって実現されています。
大型ショベルカーおよび鉱山用ショベルカーは、使用時の重量は約50~200トンになります。これらの用途は採石場やそれに似た採掘場所となります。これらの油圧ショベルの走行装置は通常無限軌道となっています。過酷な使用条件とホコリ・汚れが多く発生する環境によって、走行装置と構成部品との間のロータリージョイントへの要件は非常に高くなっています。ティッセン・クルップ ベアリングは、その長年にわたる経験によって、メーカーに適したソリューションを提供し、それにより稼動中の不要なダウンタイムを回避することができます。
リクレーマは、積み付けられた材料を、処理のために山から搬送するために払い出しを行う装置です。貯蔵場所のタイプによっては、見た目がバケットホイールエクスカベーターに似た、様々な構造が存在ます。備蓄の除去のためには旋回動作を行う必要があるため、ここでも当社の様々なサイズの旋回ベアリングが使用されています。
スタッカによって、採掘されたバルク材料を搬送路の端部において所定の場所に連続的に堆積できます。スタッカは、走行装置、堆積させる材料の供給部および投下部を有する回転可能な上部構造で構成されています。スプレッダによって、コンベヤベルトによって搬送される表土を別の場所に埋め戻すことができます。ティッセン・クルップ ベアリング製の旋回ベアリングは、走行装置と上部構造の間において高信頼性・高耐久性の接続を実現します。