石油およびガス採掘技術
石油産業の移動式生産、貯蔵およびローディングユニットのために、ティッセン・クルップ ベアリングは、最大の直径が18 mの巨大な特殊旋回ベアリングを開発、製造しています。これらのベアリングは、一部セグメント化されて製造されます。これは、オイルタンカーと貯蔵施設を接続します。内部には回転タレットが取り付けられており、それによって船からのパイプが海底の複数の油井に接続されています。これにより、位置が変更されたとしてもコンベアパイプが捻れることはありません。
石油・ガス採掘技術における当社のソリューション
FPSOユニット(Floating Production Storage and Offloading Unit=浮体式生産貯蔵積出設備)は、原油の処理および貯蔵のための設備を装備した浮体式構造体です。通常は、改造されたオイルタンカーが、FPSOユニットとして使用されます。石油は、ライザーを通ってFPSOユニット上の採掘塔に至り、そこから近くのオイルタンカーに送られます。ユニットは、ライザーに負荷をかけることなく波と海流の動きに追従する必要があります。これは、rothe erde®旋回ベアリングを搭載したタレット係留システムによって可能となります。これは2つの主要部分で構成されています。メインベアリングは、作用する負荷を吸収し、FSPO部のアンカーチェーン周りの自由な回転を可能にします。旋回ベアリングが個々の汲み上げパイプのねじれを防止します。
垂直方向のパイプハンドリングには、高品質かつ特殊な寸法のベアリングが必要となります。オンショアとオフショア分野での長年の経験により、ティッセン・クルップ ベアリングは、この用途に適した旋回ベアリングを開発しています。
石油タンカーの積み込みおよび積み降ろしは、港ならびにバレンツ海や北海などの遠隔海域で行われます。これには、従業員の安全と環境保護に関する極めて高い要件が課せられされます。移送システムは、どのような状況下においても、原料である石油と天然ガスを高い信頼性で輸送する必要があります。それぞれの周囲の環境に応じて、複数の移送システムが存在します。共通することは、ティッセン・クルップのベアリングが安全な積み込みと積み降ろしのための中心的なコンポーネントであることです。
浅瀬においては、大型のタンカーが石油やガスを直接採掘施設から積み込んだり、または製造施設へ積み降ろすことができません。このような場合には、一点係留システム(SPM)に接続された、所定の引き渡し場所まで固定式水中パイプが使用されます。SPMは、海底に固定されている大型ブイです。これにより水中パイプを大型タンカーに接続できます。
このプロセスでは、ティッセン・クルップ ベアリングの旋回ベアリングによって、接続部での石油やガスの引き渡しの間、ブイの上部がタンカーへ向きを維持します。






